仮想通貨市場は近年より一層の注目を集めていますが、その中でもNFT(Non-Fungible Token)が急速に脚光を浴びています。
NFTはデジタルコンテンツの所有権をブロックチェーン上で管理でき、アート、音楽、ゲームなどの領域で新たな可能性を切り拓いています。
しかし、仮想通貨初心者の人たちにとっては、NFTという名前は聞いたことがあるものの、NFTと仮想通貨の違いがわからず、混同して理解してしまっている人も多いでしょう。
僕も最初違いがまったくわかりませんでした…。
この記事では、NFTと仮想通貨の違いについて、初心者にもわかりやすい言葉で解説していきます。
この記事を書いた人
- はや@ENGI WORKS運営責任者
- ネットワークエンジニア
- システムエンジニア
- 投資家(仮想通貨・FX・株)
NFTと仮想通貨の違い
NFTと仮想通貨の基礎知識が理解できたところで、それらの違いについてみていきましょう。
NFTは代替不可能、仮想通貨は代替可能である
NFTと仮想通貨の1つ目の違いは、NFTは代替不可能であり、仮想通貨は代替可能であるという点。
NFTとは、デジタルデータに唯一無二の価値を持たせる技術。
一方で仮想通貨は、インターネット上での通貨になるので、取引に利用できます。
日本円で考えると、例えば1万円札が何億枚も発行されているように、仮想通貨も何単位も発行されています。
ビットコインには発行上限があるという点が日本円とは異なるところではありますが、1枚の1万円札がもう1枚の1万円札と同じ価値があるように、Aさんが持つ1BTC(ビットコイン)はBさんが持つ1BTCと同じ価値を持ちます。
つまり、ビットコインなどの仮想通貨は、代替可能。
用途が異なっている
NFTと仮想通貨の2つ目の違いは、用途の違いです。
仮想通貨は、通貨としての価値を持っており、主に送金や決済に使用されます。
一方、NFTは、デジタルコンテンツの所有権の証明や、デジタルコンテンツの売買に利用されます。
NFTは、マーケットプレイスで売買されるため、それぞれのNFTに相場が存在しますが、通貨ではありません。
NFTとは何か?
まずは、NFTの基本概念と定義などを解説していきます。
NFTとは何か?
NFT(Non-Fungible Token)は、非代替可能なトークンの略称です。
従来の仮想通貨とは異なり、NFTは個々のデジタルアセットをブロックチェーン上で管理、保管するための技術。
これにより、デジタルコンテンツやアート、音楽、ゲームアイテムなど、さまざまなデジタル資産がNFTとして発行されてきました。
NFTの特徴は、以下の2点によって定義されています。
- NFTは、個々のトークンが一意であり、それぞれのNFTは固有の識別子を持ち、そのトークン自体が独自の価値を持っている。(NFTはそれ自体が唯一無二であるということ。)
- NFTでは、ブロックチェーン技術を利用して取引履歴や所有権の情報を管理される。これにより、デジタルアセットの所有者が確認できる。(NFTはブロックチェーンで管理されるため、所有権を証明できるということ。)
NFTの実用事例
NFTはアート、音楽、ゲームアイテムなど、さまざまな領域で活用されています。
アーティストは自身の作品をNFTとして販売し、所有権を受け渡すことができます。
また、ゲーム開発者はNFTを使用して、プレイヤーにゲーム内のアイテムやキャラクターの所有権を提供することができます。
NFTの登場により、デジタルアセットの所有権や本物であるかどうか、という問題が解決され、デジタルコンテンツの新たな経済モデルが生まれました。
唯一無二であることが証明されているNFTは、デジタル時代の資産所有と交換のあり方を変えていくことになるでしょう。
特にNFTアートの売買は活発です。NFTアートの始め方や買い方については別途詳しくご案内しています。
-
-
NFTアート(絵)の始め方、買い方がわからない…。【初心者向けに徹底解説】
NFT(Non-Fungible Token)という言葉は、最近かなり話題になっており、多くの人が投資目的 ...
続きを見る
仮想通貨とは何か?
一方、仮想通貨とはいったい何であるかについても、解説していきます。
仮想通貨の基本的な知識
仮想通貨とは、インターネット上でやりとりできる通貨のこと。
法定通貨のように国家による強制力を持たず、主にインターネット上での取引などに用いられます。
デジタル通貨(digital currency)や暗号資産とも呼ばれます。
2009年に運用が開始されたビットコインの登場以降、アルトコインと呼ばれるビットコインから派生した仮想通貨が次々と誕生。
そして、法定通貨と仮想通貨を交換する仮想通貨取引所が登場したことで、仮想通貨の保有が急速に広まりました。
仮想通貨の特徴
仮想通貨の特徴は、次のとおりです。
中央管理者がいない
仮想通貨は、ビットコインの場合は「ブロックチェーン」と呼ばれる技術によって管理されています。
ブロックチェーンは、分散型台帳技術とも呼ばれ、取引データを複数のコンピューター上に分散して保存する仕組み。これにより、特定の組織や個人が仮想通貨を管理することはできない仕組みになっています。
偽造や改ざんが困難
仮想通貨は、暗号化技術によって保護されています。これにより、偽造や改ざんが非常に難しいです。
送金手数料が安い
仮想通貨は、インターネット上でやりとりできるため、銀行送金などに比べて、送金手数料が安く済むことが多いです。
国境を越えて送金できる
仮想通貨は、国境を越えて送金することができます。送金の時間は、数秒から数時間とかなり短時間で完了します。
仮想通貨の課題
仮想通貨は、まだ新しい技術であるため、課題もあります。
こちらについても知っておくとよいでしょう。
価格変動が激しい
仮想通貨の価格は、需要と供給によって大きく変動します。
ボラリティが非常に高いため、投資の対象とする際には、価格変動のリスクを十分に認識しておく必要があります。
セキュリティのリスクが高い
仮想通貨は、ハッキングなどのリスクがあります。
特に、仮想通貨を保管しておくウォレットの管理は完全に自己責任になるので、厳重に行う必要があります。
法規制が整っていない
仮想通貨は、まだ新しい技術であるため、法規制が整っていない部分があります。
そのため、仮想通貨の利用にあたっては、新たな規制などの情報を集めておく必要があります。
NFTと仮想通貨が注目される理由
ここまでの解説で、NFTと仮想通貨の違いについて、だんだんと理解できてきたかなと思います。
最後に、なぜNFTや仮想通貨が注目されているのか、その理由についてまとめていきます。
NFTが注目される理由
NFTは、デジタルアートや音楽、動画などのコンテンツの所有権を証明したり、ゲームアイテムや会員権などのデジタル資産の売買に利用されていることは、この記事の最初で説明した通りです。
それを踏まえて、なぜNFTが注目されるのかをみていきましょう。
NFTが注目されている理由は、次のとおりです。
デジタルコンテンツの所有権を保護できる
NFTは、デジタルデータに唯一無二の価値を持たせるため、デジタルコンテンツの所有権を証明または保護することができます。
これにより、デジタルコンテンツの違法コピーや転売を防ぐことができます。
デジタルコンテンツの売買をスムーズに行うことができる
NFTは、デジタルコンテンツの売買に利用することができます。
ブロックチェーンの技術によって取引が行われるため、これまでのデジタルコンテンツの売買よりも、スムーズに行われるようになっています。
新しいビジネスモデルを生み出す可能性がある
NFTによって、新しいビジネスモデルが生み出されています。
例えば、デジタルアートのNFTを販売し、それがマーケットプレイス上で売買されるたびに、アーティストが手数料を得られるという仕組みがあります。
NFTを用いたゲームをプレイすることで稼ぐこともできる
NFTはゲームのキャラクターやアイテムなどにも利用されています。これによって、ゲームをプレイして仮想通貨を稼ぐことができる、Play to Earn(P2E) という仕組みも生まれました。
NFTは、まだ新しい技術であり、今後どのように発展していくかはわかりません。
しかし、NFTには上記のような様々な可能性があり、多くの人に期待されています。
仮想通貨が注目される理由
仮想通貨が注目される理由は以下の5つ
- 国境を越えた送金の手数料が安く、短時間で送金可能
- 取引履歴の改ざんがかなり難しい
- 取引の透明性が高い
- イーサリアム、BNBなどの仮想通貨では、そのネットワーク上にアプリケーションを構築可能
- 管理者のいない、分散型金融(DeFi)と呼ばれる、ネット上の銀行のようなアプリケーションがすでに存在
依然として、仮想通貨の価格変動は大きいですが、長期的に見れば仮想通貨市場は拡大していくことが予想されます。
NFTと仮想通貨の違いって何?【初心者向けに解説】:まとめ
NFTと仮想通貨は、デジタル資産の所有権を取り扱う点で共通していますが、それぞれに異なる特性があります。
- NFTは独自の価値や一意性を持つデジタルアセットであり、アートやエンターテイメント業界での活用が拡大
- 仮想通貨は、決済手段としての利用などの金融関係の役割が主
NFTと仮想通貨は、デジタル時代の新たな経済システムを築く一翼を担っています。
今後の進展にも注目しつつ、変化の早い仮想通貨の情報を、適切に集めていくことが大切です。
NFTや仮想通貨に投資を始めるには、まず仮想通貨取引所の口座開設を行う必要があります。
おすすめは、ユーザー数が多く、国内最大級の仮想通貨取引所である、コインチェックです。
コインチェックの口座開設手順は、以下のページで詳しく解説しています。
-
-
【コインチェック】口座開設方法は簡単?【入金方法も有り】
この記事ではコインチェックの口座を開設する方法についてご紹介しています。 仮想通貨を扱うには ...
続きを見る
関連記事